2026/07/27
「屋根が古いから葺き替えが必要」と言われたら?すぐに工事を決める前に知って欲しいこと

「屋根が古くなっています。このままだと危ないので、全部葺き替えた方がいいですよ」
もし突然、業者さんからそう言われたら、皆さんはどうしますか?
屋根のことは普段なかなか見る機会がありません。専門家からそう言われると、「そうなのかな」「すぐに工事しないといけないのかな」と不安になる方も多いと思います。
実際、貞瓦店にも「屋根が古いと言われたけれど、本当に葺き替えが必要なのか見てほしい」というご相談があります。
私自身、もし自分の家で同じことを言われたら、やっぱり不安になります。
そして、まずはインターネットで調べます。いろいろな情報を見て、それでも分からなければ、誰かに相談します。
それくらい、屋根工事は簡単に決められるものではないと思っています。
古い屋根だから、必ず葺き替えが必要とは限りません
私が屋根を見させていただく場合、ある程度古い建物、施工方法や瓦の形状から想像する古い建物については、将来的なことも考えてお話をします。
古い建物の屋根の場合、地震や台風などの災害で被災する可能性もあります。
そして、災害が起きたときには、同じように屋根の修理を必要とする家が一気に増えます。
そうなると、すぐに修理したくても、職人や材料が足りず、なかなか工事に入れない可能性もあります。
そうしたことまで考えると、建物の状態によっては、今のうちに安心・安全な工法で葺き替えておくことをおすすめする場合もあります。
ただし、だからといって、すべての古い屋根を「すぐに葺き替えましょう」と考えているわけではありません。
「悪いところだけ直してほしい」というご希望にも向き合います
お客様から、
「全部やり替えるのではなく、悪いところだけ直してほしい」
と言われることもあります。
その場合は、私もできる限り、どうすれば最小限の工事で屋根を維持できるかを考えます。
もちろん、屋根の状態によっては、部分的な修理では十分な安全性を確保できないこともあります。
そのときは、なぜ葺き替えが必要なのか、できるだけ分かりやすく説明します。
大切なのは、お客様が納得した上で工事を決めることだと思っています。
あと数年持つ屋根を、無理に葺き替える必要はない
私が屋根を見るときに大切にしていることの一つが、「その家に、これからどれくらい住むのか」ということです。
例えば、高齢のお客様で、これから家を引き継ぐ人がいないという場合。
そのようなお宅で、あと数年~十数年問題なく持つ屋根を、わざわざ大きな費用をかけて葺き替える必要があるのでしょうか。
私は、必ずしもそうではないと思っています。
もちろん、危険な状態であれば必要な修理はしなければいけません。
でも、「あと数年~十数年持てばよい屋根」であれば、必要最低限の工事で済ませるという選択肢もあります。
屋根工事は、その家に住む人や、これからの暮らし方によっても、答えが変わるものだと思います。
だから私は、屋根の状態だけを見るのではなく、お客様のこれからの生活やご希望も聞いた上で、工事方法を考えるようにしています。
屋根工事を勧められて不安になったら、まず相談してください
屋根のことを指摘されて不安になるのは、当然のことです。
でも、不安なまま、その場ですぐに工事を決める必要はありません。
まずは自分でも調べてみる。
そして、信頼できる人や専門家に相談してみる。
できれば、複数の意見を聞いてみる。
それから、自分の家に本当に必要な工事なのかを考えても遅くはありません。
貞瓦店では、屋根の状態を確認した上で、お客様のご希望やこれからの暮らし方も考えながら、できるだけ納得していただける方法をご提案したいと考えています。
「屋根が古いと言われたけど、本当に葺き替えが必要なの?」
「悪いところだけ直すことはできないの?」
「今すぐ工事をした方がいいのか分からない」
そんな不安や疑問があれば、まずは一度ご相談ください。
屋根は、家を守る大切な場所です。
だからこそ、必要な工事を、必要なタイミングで。
それが、瓦職人として私が大切にしていることです。

前の記事 : 屋根を放置すると起こる二次被害とは何か
次の記事 : 瓦職人は屋根のどこを見ている?屋根を見たときに最初に確認するポイント







施工事例













