2026/10/08
屋根の葺き替え工事って何をする?屋根職人が実際の流れを解説

「屋根の葺き替えをする」と聞くと、古い瓦や屋根材を撤去して、新しい屋根にする工事だと思われる方が多いと思います。
もちろん、それも葺き替え工事の大切な部分です。
しかし、実際の工事では、屋根材を新しくするだけではありません。
屋根の状態を確認し、安全に工事ができるかを考えるところから、葺き替え工事は始まります。
今回は、貞瓦店で行っている屋根の葺き替え工事について、実際の流れを紹介します。
まず確認するのは「屋根が安全に作業できる状態か」
葺き替え工事では、まず屋根の傷み具合を確認します。
特に重要なのが、屋根の上で職人が作業できる状態かどうかです。
例えば、野地板が腐食しているなど、屋根の下地が大きく傷んでいる場合があります。
その状態で屋根の上に上がって作業するのは危険です。
また、既存の瓦などを撤去する際には、瓦が落下する可能性も考えなければいけません。
そのため、工事をする家だけではなく、近隣のお宅に対して危険がないかということも確認します。
屋根工事は高い場所で行う作業です。
「どうやって工事するか」だけではなく、**「安全に工事できるか」**を最初に考えることが大切です。
葺き替え工事はどんな順番で進む?
実際の工事は、現場の状態や使用する屋根材によって多少変わりますが、基本的には次のような流れになります。
① 既存の屋根材を撤去
まず、現在載っている瓦などの屋根材を撤去します。
屋根材を取り外すことで、それまで見えなかった下地の状態も確認できるようになります。
② 垂木などの補修
屋根を支えている部分に傷みがあれば、必要に応じて補修します。
ここで下地の状態が悪い場合には、工事内容が変わることがあります。
貞瓦店では、事前に「工事を始めてから下地の傷みが見つかる可能性がある」こともお客様にお伝えしています。
③ 構造用合板を施工
お見積もりに入っている場合は、構造用合板を施工します。
屋根の下地をしっかり整えるための工程です。
④ ルーフィングを貼る
その次に、**ルーフィング(防水紙)**を施工します。
屋根材を新しくすると、瓦や板金など、表から見える部分に目が行きがちです。
しかし私は、こうした見えなくなる部分こそ慎重に施工する必要があると考えています。
特にルーフィングは、屋根材の下にある二次防水の役割をする重要な部分です。
⑤ 桟木・副資材を取り付ける
屋根材を施工するために必要な桟木や、副資材を取り付けます。
ここまでの下準備ができて、ようやく新しい屋根材を施工する準備が整います。
⑥ 瓦葺き・板金施工
屋根の仕様に合わせて、瓦を葺いたり、板金屋根を施工したりします。
使用する屋根材によって施工方法も変わります。
⑦ 最後に清掃
工事が終わったら、屋根だけではなく、周辺も含めて清掃します。
屋根工事は、完成した屋根だけがきれいなら終わり、というものではありません。
工事によって出たものが周囲に残っていないかなど、最後まで確認して完成です。
葺き替えで大切なのは「見えるところ」だけではありません
屋根の葺き替えでは、瓦や板金などの仕上がりが目に入ります。
でも、実際にはその下にある垂木や野地板、構造用合板、そしてルーフィングなど、完成すると見えなくなる部分もたくさんあります。
私は、葺き替え工事で「ここだけは手を抜いてはいけない」というより、基本的には全部が大切だと考えています。
その中でも、特にルーフィングなどの二次防水については慎重に施工しています。
せっかく屋根材を新しくしても、その下に問題があれば意味がありません。
葺き替えは「新しい屋根を載せるだけ」の工事ではありません
葺き替え工事は、古い屋根材を撤去して新しいものを載せるだけではありません。
安全確認 → 既存屋根材の撤去 → 下地の補修 → 構造用合板 → ルーフィング → 桟木・副資材 → 新しい屋根材 → 清掃
というように、いくつもの工程があります。
そして、屋根をめくって初めて分かることもあります。
だからこそ貞瓦店では、工事前に分かることはできるだけ確認し、下地などについては**「工事を始めてから分かる可能性があること」も事前にお客様へ説明する**ようにしています。
葺き替えを考えているけれど、
「本当に葺き替えが必要なのか?」
「工事では何をするのか?」
「見積もりに書いてある内容がよく分からない」
という方もいらっしゃると思います。
屋根は一軒一軒状態が違います。
まずは実際の屋根を見て、その家に本当に必要な工事は何なのかを考えること。
それが屋根職人として大切なことだと、私は考えています。

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