2026/10/02
屋根の葺き替え、瓦をめくったら何が分かる? 瓦職人が見る屋根の中

「屋根の葺き替えを考えているけれど、瓦をめくったら、その下はどうなっているんだろう?」
葺き替えを考えている方なら、そんな疑問を持つこともあると思います。
普段は瓦に隠れて見えない部分ですから、実際に瓦をめくってみないと分からないこともあります。
瓦だけではなく、木下地の状態や、屋根がどのような納まり・仕様で施工されているのかが、瓦をめくって初めて分かることもあります。
今回は、瓦職人の立場から、葺き替え工事で瓦をめくったとき、屋根の下で何を確認しているのかについてお話しします。
瓦をめくったら、思っていたより傷んでいることもあります
実際に瓦をめくってみると、思っていたより傷んでいたということはあります。
また、瓦や木下地の納まり、仕様などが、事前にイメージしていたものと違っていることもたまにあります。
屋根は、外から見えている部分だけでは分からないことがあります。
雨漏りの跡や木材の傷みなども、瓦をめくってみて初めて確認できる場合があります。
だからこそ、葺き替え工事では、瓦を撤去した後に屋根の下をしっかり確認することが大切です。
反対に、状態が良いところもあります
すべての屋根が傷んでいるわけではありません。
雨漏りしていなかったり、瓦のズレなどがない部分は、瓦をめくってみたら状態が良いということもよくあります。
「古い屋根だから、下地も全部ダメになっている」とは限りません。
実際に状態を確認してみないと分からない部分があります。
ただし、葺き替え工事の場合は、その部分だけ瓦を残して工事をするということはありませんので、状態を確認したうえで、そのまま葺き替え工事を進めていきます。
瓦をめくったら、屋根の骨組みまで確認します
瓦をめくった状態では、普段は見えない部分まで確認できます。
私の場合は、基本的にひと通り全て確認します。
例えば、
- 垂木
- 母屋
- 桁
- 梁
- 野地板
- その他の木下地
などです。
こうした部分の中には、瓦をめくった状態でなければ修理できないところもあります。
屋根の表面だけを新しくするのではなく、瓦の下にある部分まで確認することで、その家の屋根がどのような状態なのかを把握できます。
複雑な屋根ほど「想定外」があります
特に注意が必要なのが、屋根の形状が複雑な家です。
屋根の形が複雑になるほど、実際に瓦をめくってみて初めて分かることも増えてきます。
そのため、葺き替えをご依頼いただくときには、事前に
「瓦をめくってから、追加で工事が必要になる場合があります」
とお伝えするようにしています。
これは、後から突然工事を増やしたいということではありません。
瓦をめくってみないと確認できない部分があるため、事前に「想定外の工事が発生する可能性」をお客様にも知っておいていただくことが大切だと考えています。
もちろん、実際に追加工事が必要になった場合には、どこがどう傷んでいて、なぜ修理が必要なのかを確認していただくことが大切です。
葺き替えは「瓦を新しくするだけ」ではありません
屋根の葺き替えというと、
「古い瓦を撤去して、新しい屋根材を載せる工事」
と思われるかもしれません。
もちろん、それも葺き替え工事の大切な部分です。
しかし、瓦をめくったときにしか確認できない部分があります。
屋根の下には、垂木や母屋、桁、梁、野地板など、建物を支えているさまざまな部分があります。
だからこそ、葺き替え工事では新しい屋根材だけを見るのではなく、瓦をめくった状態で屋根全体を確認することが大切です。
貞瓦店では、葺き替えをするときも、最初から「ここは傷んでいるはず」と決めつけるのではなく、実際に瓦をめくった状態を見て判断するようにしています。
良いところは良い。
傷んでいるところは、なぜ傷んでいるのかを確認する。
それを一つずつ確認しながら工事を進めることが、これから長く使っていく屋根には大切だと考えています。
葺き替えを検討している方は、見積もりの金額だけではなく、**「瓦をめくった後に、どこまで確認してもらえるのか」**も業者に聞いてみてください。
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