2022/03/26
谷樋からの雨漏りとその原因
谷樋は建物が入り組んで屋根の形状が複雑であり、増築した場合などによくあります。雨水が軒先に流れて行かず多方向から1か所に集まってくる部分に、板金を加工して谷樋を作りその谷樋の上を雨水が流れ落ちるようにします。谷樋の材質は一昔前まで銅板でした。当時は高級な材料で、加工しやすいメリットがあります。
瓦から流れる雨水は常に同じ所に落ちるため丸い模様ができます。この模様がある谷樋は銅板製です。何万回と同じ所に落ちる雨水には、大気に含まれている物質が混じり酸性雨となったり、瓦の原料である粘土の鉄分が染み出たりして、銅板を腐食させ穴を開ける。と言われています。この穴から屋根裏に雨水が入り込み雨漏りをさせます。
雨漏りの処置として、一時的に止めるなら防水テープやクラフトテープで穴を塞げば大丈夫です。確実に止める場合は、ステンレスまたはガルバリウム(GL)製の谷樋と取り替える工事になります。現在はステンレス製の谷樋が主流となっていますので、このような雨漏りは起こりにくくなっています。

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